オーストラリアへの移民数が減少 産業界からは技術者不足に懸念の声

ロボティア編集部
ロボティア編集部
Photo by Jamie Davies on Unsplash

オーストラリアへの移民流入数が、10年ぶりに約16万人台にまで大幅に減少した。オーストラリア連邦移民部の発表によれば、2018年7月から2019年6月に発行された永住ビザの数は16万323件(9月発表)となった。

この数字は、6年前の労働党政権時代の約19万件と比較すると3万件ほど減少したもの。オーストラリア政府は近年、大都市への人口集中による交通・住宅・教育問題などに対処するために移民プログラムを縮小してきたが、その結果と分析されている。

今年5月には、スコット・モリソン首相が今後4年間の移民の流入クォーターを16万人とし、毎年2万3000人を大都市から地方に分散させるという計画も発表している。デビッド・コールマン移民大臣は、今年11月から技術移民を地方に誘致するために新しい地方技術ビザを実施すると言及。それにより、立ち遅れた地域の働き手不足や経済難が緩和されることへ「期待している」としている。

オーストラリアの産業界は、移民の流入が急減することにより、政府が推進している大型社会間接資本プロジェクトに必要な技術供給に支障をきたすかもしれないと憂慮する雰囲気だ。オーストラリア産業グループ(AIG)のイネス・ウィルロック代表は先月、モリソン首相への手紙で「技術者の需要は急増する一方、国内の技術研修生の数は10年ぶりに最低水準」とし、技術者不足を解決するための迅速な対策を要求したと地元紙は伝えている。