米・英が反対、キラーロボットの国際的規制の実施は暗礁に

ロボティア編集部
ロボティア編集部
キラーロボット反対キャンペーントップ
photo by sevenswords

 敵を殺傷するためのロボット、いわゆる“キラーロボット”に関する規制が進まず、ロボット戦争が現実化するおそれが高まっている。背景に、米国や英国など、既にキラーロボットを開発した国が、自国の兵器を規制対象外とするようロビー活動を強めているからだ。

 現在、国連で議論されている「キラーロボット」の配置禁止条約交渉が長引いており、すでに開発、配置済みのロボット兵器に関しては、禁止対象から除外される可能性が大きくなってきたと、6日に英紙「ガーディアン」が伝えた。

 司法手続きなし、もしくは略式および任意の処刑問題に関する国連特別調整官であるクリストフ・ヘインズ氏は「交渉が膠着する可能性がある」と示唆した。ヘインズ氏は、「多くの資金がすでに開発に投入されており、当事者たちは投資コストを回収しようとしている。高度な自動兵器に対しては予防的禁止措置がなく、瓶の外に“ジーニー(魔法のランプの精)”が出てきてしまえば、これを再びないものにするのは極めて難しい」と警告した。

 特に米国と英国が規制を免れようとロビー活動を強めている。

 両国は、今後開発される技術だけを禁止対象にするという立場を取っている。言い換えれば、既に配置された武器は禁止対象から除外するというものだ。加えて、交渉期間中に開発、配置されるキラーロボットも除外対象とみなすとしている。

 ロボットの軍事利用を反対する専門家連帯・国際ロボット軍縮委員会の創設者であるシェフィールド大学(英国)のノエル・シャーキー大学教授(人工知能、ロボット工学専攻)は、「交渉が数年間増えれば、私たちが懸念している多くの武器が配置、または使用される」とし、交渉がまとまるまでに4年ほど時間がかかるものと懸念を示した。

 現在、完全に自動化された軍事兵器は使用されていないが、殺傷力の高い半自動武器が数多く開発されている。