アディダスがロボット工場・スピードファクトリーを準備中

ロボティア編集部
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adidas

 スポーツ用品メーカー・アディダス(Adidas)が、完全に自動化されたロボット工場を本社のあるドイツで用意していると、海外メディアが相次いで報じた。

 1949年にドイツで設立されたアディダスは、ヨーロッパから中国、ベトナムなどアジア地域にほとんどの生産工場を移転しており、約100万人の労働者を抱えている。しかし、アジア地域の労働者の賃金上昇、輸送コストの増大、トレンドの移り変わりの早さなどいくつかの理由から、ドイツ本社の近くに完全自動化設備を導入した「スピードファクトリー(Speedfactory)」を設立するという。

 2016年上半期には、同工場で作られた最初のスニーカーが発売される。同工場には約10人の管理者が常駐するが、これはあくまでも管理のためであり、すべての製造工程はロボットが行う。昨年10月には、ドイツのエンジニアリング企業・Manzと生産システム設計の契約を終えた状況だ。

 なお、今回の決定はアジア地域の工場を閉鎖するということは意味しない。一部のモデルに限り、ドイツ国内で生産することになる。が、ロボット化、完全自動化による製造業の先進国回帰という現象が多くの産業で起こりつつあるということを念頭におけば、アディダスの試みもそんな産業構造変化の一部と言えるのかもしれない。

 アディダスのCEOであるハーバート・ハイナー(Herbert Hainer )氏は、この最初のスピードファクトリーが順調に稼働するならば、世界の他の地域に同様の工場を展開することを計画していると言及。ロイターの取材に対して、その地域は「私たち消費者がいる場所で」と答えている。