オランダ「自動走行バスの公道テストに成功、最高速度は40㎞」

ロボティア編集部2016年2月6日(土曜日)

 オランダが自動走行電気バスの走行試験を成功裏に終えた。このバスは、オランダ・デルフト工科大学(Delft Technical University)が開発したもので、走行速度は毎時15マイル(24.1km)である。

 昨年9月、ソーシャル・モビリティの登場を予感させ、世界中から注目を集めたオランダの無人運転バスプロジェクト。英紙ガーディアンによれば、オランダでは1月末、政府主導のもと、ヴァーヘニンゲン(Wageningen)地域で、6人の乗客を乗せた自動走行電気バス・ウィポット(WEpod)の、試験運転が初めて行われた。

 この日の走行テストでウィポットは、200Mの道路を他の車とともに走行し、平均時速8kmを維持した。ウィポットは最大時速40kmまでスピードを上げることができるが、この日のテストでは25kmまでとなった。

 オランダのインフラ環境大臣であるシュルツ・ヴァン・ハーゲン(Schulz van Haegen)氏は、「今回のプロジェクトをきっかけに、自動走行車を実現する次の一歩を踏み出した」と述べている。今回の実験を通じて、オランダは自動走行車の技術的なノウハウだけではなく、安全性、法的責任、プライバシー問題に関する知識も蓄積したという評価を受けている。

 なお、自動走行バスの運行は今回が初めてではない。オランダ・ロッテルダム地域、イギリス・ヒースロー地域でそれぞれ、無人シャトルバスが運行されている。しかし、これらのバスは他の車とともに走らず、専用道路を走る。一方、ウィポットは公道を他の車両とともに走る特徴がある。

 ウィポットは、内蔵されたコンピュータを通じてブレーキと方向操作が可能であり、カメラ、レーダーセンサー、ライダーセンサーで周囲を認識することができる。運転者はおらず、中央管制センターで管理する方式を取っており、緊急状況発生時には中央で制御することができる。

バス_ハッキング

 上記のウィポットは、ヴァーヘニンゲン大学でもテストを行う計画である。テストが成功すれば、大学およびエーデ―ヴァーヘニンゲン駅間で運行される予定である。

 なお、自動走行バスには安全性の他にも憂慮される点がある。例えばハッキングだ。乗客を乗せた状態でバスを乗っ取られてしまえば、ハイジャック犯は身の危険なしに目的を達成できてしまう

 欧州はIS問題などテロ事件の標的となって久しいが、この手のソーシャル・モビリティが普及するにつれ、新たな形のサイバー犯罪の発生とその対策も念頭に置かなければならなくなるはずだ。

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