欧州サッカー・ユーロ2016「ドローンテロ」封じる作戦を準備中

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phohto by BYU Men's Soccer(via youtube)

 一方で、AP通信は「フランス政府は現在、ドローンを破壊させる技術の研究にも資金を支援している(中略)ユーロ2016でどのような技術が、どのレベルまで適用されるかという正確な内容は、近いうちに決定されるだろう」と伝えている。

 テロに比べると小さな懸念かもしれないが、大規模なスポーツイベントと関連したドローンの使用については、その他の懸念もある。例えば、ドローンを使ってライバルチームの戦術を盗もうという試みが行われるというものである。

 2014年に開催されたサッカーW杯ブラジル大会では、ホンジュラス代表との初戦を控えたフランス代表の非公開練習場に、ドローンが接近する事件が起きている。上空のドローンに気付いたフランス代表チームは、トレーニングを一時中断。ディディエ・デシャン監督は記者会見で、「盗撮されたことで、ホンジュラス代表にフランスの戦術が漏れてしまったのではないか」との懸念を表している。

 一方、スポーツ界では、ドローンを使って空から俯瞰的に動画を撮影することで、戦術やフォーメーションを洗練させようという試みもなされている。有名なのは、2015年のワールドカップで快進撃を見せた、ラグビー日本代表の例だ。

 チームを率いたヘッドコーチのエディ・ジョーンズ氏は「(ドローンによって撮影された)映像はとても鮮明だ。全員がどこにいるか、ボールと離れたときに何をしているか、一目瞭然だ」と話している。

 ドローンが普及することが避けられない現在、スポーツ分野においては、テロや盗撮などを封じる運営体制づくりが、最優先事項であり必須だ。一方、それとはまったく別の文脈で、ドローンが持つメリットを最大限取り入れ、選手や競技の質を高めるために活用されることが望まれている。