目覚ましの新常識…画期的なスマートアラーム時計続々

ロボティア編集部2016年8月22日(月曜日)

 一昔前までは目覚まし時計といえば、音で人を起こすというのが主流であったが、昨今では「光」や「音」、「振動」、「香り」など、様々な手法を取り入れた商品が登場している。調べてみるとシンプルなタイプからキャラクター物まで、形はそれほど大きく変わっていないが、機能は驚くほど多彩に。IoTの波は、目覚まし時計にまで押し寄せている。

■目覚まし時計から出るものは、「音」ではなく…

 音の代わりに「香り」で起こすという画期的な目覚まし時計をご存知だろうか。フランス企業であるセンサーウェイク(Sensorwake)社は、米ラスベガスで開かれたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー (ConsumerElectronics Show:CES2016)にて、香りで起こす目覚まし時計「センサーウェイク」の新作モデルを披露した。

 この製品は、設定された時間にセットした人の好みの香りを放出する。目覚ましが作動するとふたが開き、近くで寝ている人が起きるまで徐々に香りを放つ仕組みだ。

 いれたてのコーヒーや焼きたてのパンの香り、他にもペパーミントやチョコレート、アロマでも人気なシーサイドやピュリファイングティーツリーなど、さまざまな香りをカートリッジにて展開する。より本物に近い香りにするため、香料世界最大手である、スイス・ジボダン社(givaudan)と提携するほどのこだわりようだ。

 同社によると、テストでは寝ていた人の99%が2分以内に目を覚まし、アラームとしては問題ないとしている。ただ、3分たってもボタンが押されない場合には、音が鳴る予備のアラームも搭載されているという。

 同製品はフランスの発明家ギヨーム・ロラン氏(18)によって発明された。2014年のグーグル・サイエンスフェア(Google Science Fair:13~18 歳の個人とチームを対象とする国際的なオンライン科学技術コンテスト)で上位15位入りを果たし、好評を得ている。

 今回公開されたセンサーウェイクは旧モデルに比べ、香りカートリッジが小さくなったり、鋭角だった枠を曲線にするなど、コンパクトかつより洗練されたデザインとなっている。また、カートリッジは1つのカプセルで60回分使用可能だそう。

 こちらは昨年夏、クラウドファンディングサイト「キックスターター(Kickstarter)」にて注目を集め、目標金額である五万ユーロ(約561万7000円)を超えたことでも話題となっている。正式に発売したセンサーウェイクの価格は約2万1000円で、今年中に出荷予定となっている。

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photo by BEDDI

■もはや「コンシェルジュ」…多機能すぎる「BEDDI」

 多彩な機能が凝縮された目覚まし時計「ベディ(BEDDI)」。その機能の多さたるや、もはやコンシェルジュだ。快適な睡眠と起床を促す機能はもちろん、出発前には時刻を教えてくれたり、1日の天気や交通情報まで調べてくれる。

 見やすいアナログ時計に加え、裏にはUSBポートがついているので、時計本体にスマートフォンをセットすれば充電も可能。Bluetoothと連動したスピーカーが内蔵されているので、アラーム音は自身の携帯のお気に入りの音楽をセットすることができる。のみならず、音楽ストリーミングサービスの「スポティファイ(Sportify)」も連動。自分の端末にない音楽まで聴けてしまうのだとか。

 また、あらゆるスマート家電とも連動が可能だ。まず、スマートフォンで操作できるIoT照明「フィリップス・ヒュー(Philips hue)」の照明を簡単に操作することができる。専用アプリを入れたスマートフォンをセットすると、眠る時は部屋の電気が自動的に消灯し、アラーム設定時間になると朝日を彩ったライトが点灯する仕組みだ。

 最近のように熱帯夜が続く日には、スマート温度調節器「ネストサーモスタット(Nest Thermostat)」と連動して、起床時の空調をベストな状態にもしてくれる。

 そのうえ、電化製品の電源をリモートでオン・オフすることができるオートメーションアプリ「ウィモ(Wemo)」にも対応しているので、起床時間に合わせて、ボタンひとつでコーヒーをいれることまで…入眠時から出勤するまでの流れを、ベディがオーガナイズしてくれるというわけだ。

 なお、こちらの製品は現在、約1万4000円で販売されている。

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photo by Remi

■「目覚まし」、「寝かしつけ」を1台で

 レミ(REMI)は、子供の睡眠状態を管理する機能を添えたデジタルアラーム時計だ。 この製品は10歳まで子どもを対象としている。 ベッドの横に置いておくと、子供の呼吸などを通じて、睡眠パターンを一晩中チェックし、「最も熟睡している時間帯」や「目を覚ます時間」などを分析し、データ化してくれる。 スマートフォンと連動すると、子供が別室で
寝ていても、リアルタイムで睡眠状況をチェックすることができるのだ。

 また、この製品は目覚ましのほか、就寝時にも役立てることができる。というのも、就寝時間を設定しておけば、スマートフォンと連動して決まった時間に子守唄を流すように設定ができる。色はピンクとブルー、イエロー、グレーの3色。出荷予定は今年の11月以降だ。