リクルートテクノロジーズが機械学習やディープラーニングを使ったAPI群「A3RT」を無償公開

リクルートテクノロジーズが機械学習やディープラーニングを使ったAPI群「A3RT」を無償公開

Posted date:2017.03.19

photo by A3RT HP

 リクルートテクノロジーズは3月16日、機械学習やディープラーニングを使ったソリューションAPI群「A3RT(アート)」の無料公開を発表した。A3RTはこれまで、リクルートグループ内に限定して展開されてきたが、外部に公開することで、AI技術活用の機会を増やし、より多くのフィードバックを得ることで精度を向上させる狙いがある。公開されたAPIラインナップは以下の通りだ。

■Listing API
リスト生成用API。ユーザーの行動ログを元にアイテム間の相関リストや、各ユーザーへのレコメンドリストなどを生成することが出来る。オンラインレコメンドや、ターゲティングメールなどに使用。

■Text Classification API
文章を自動的に分類するAPI。文章と文章に対応するラベルを用意すれば、オリジナルの文章分類モデルを作成することが可能。

■Proofreading API
日本語で書かれた文章に対して、誤字脱字がないかを自動的にチェックするAPI。また、書き換えた方が良さそうな単語の候補も出力する。

■Image Influence API
画像を偏差値で評価するAPI。画像と対応する偏差値を用意すれば、自分好みの画像の探索に利用できるモデルを作成することが可能。

■Text Suggest API
入力された文章の後続に出現する文章を作成するAPI。テキスト入力に合わせてAPIを叩くと、テキスト入力支援ツールの作成が簡単に可能となる。

■Talk API
様々なアプリケーション上でユーザーとの対話を自動化するAPI。入力文から応答文を自動生成する。日常会話レベルでの応答が可能。

 A3RT活用事例としては、『ホットペッパービューティー』スマートフォンアプリでのネイル検索機能、中古車情報サイト『カーセンサー.net』での「画像による車種検索機能」や「車の内装色による絞り込み機能」の実装がある。前者では、登録された1枚1枚の画像に対し、AIがネイルの位置を自動判別し、カラーヒストグラムやデザインを識別。検索結果へと反映される。

 リクルートテクノロジーズ側の説明によれば、人手で入力されたカラーやデザイン情報をベースに検索していた従来の画像検索に比べ、正確かつ詳細な解析を行い、直感通りの結果を表示可能となったという。結果、 カラー検索においては検索結果のクリック率が大幅に向上し、類似デザイン検索においても平均閲覧画像数が増えるなど、ユーザーのアクション増加につながっているという。

 後者においては、街中で撮影した写真や、雑誌の車を撮影した写真を使用することで、その場で車種確認が可能。そのまま販売店や価格を調べることができる。また車の内装色による絞り込み機能では、既存の画像を機械学習で解析することにより、中古車販売店の負荷をかけずにサイト利用者が「好みの内装色」による検索を新たに行うことができるようになった。

 従来のサイトに実験的に新機能を導入しABテストを行ったところ、機能を利用したカスタマーの問い合わせ率が、機能を利用していないカスタマーと比較して110%に上昇するなど、サイト利用者のアクションが向上する結果が得られたという。

 リクルートテクノロジーズは今後、文章要約や屋内位置測位といったサービスなど、無料公開するAPIについても順次拡大予定だ。