AR・VRに対応したスマホ ASUS「ZenFone AR」実機レビュー

AR・VRに対応したスマホ ASUS「ZenFone AR」実機レビュー

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Posted date:2017.06.09

 ASUS「ZenFone AR 」(ZS571KL) を試用することができたのでハードウェアスペックを中心にレビューします。なお、本製品はエンジニアリングサンプルのため、実際に日本で発売する製品と仕様が異なる可能性がある点に注意してください。

■Tango、Daydream、Cardboard とは

「ZenFone AR」の詳細に進む前に、Tango、Daydream、Cardboard の違いについて確認しておきましょう。

◆Tango

 Tango はスマートフォンで高度なAR(拡張現実感)を実現するためのプラットフォームです。下記の動画の 8:35~に主な機能のデモがまとまっていますが、非常に高いレベルのARが実現できていることがわかります。

 筆者は昨年このデモを間近で見て大変感銘を受けました。

 Tango のコア機能としては、モーショントラッキング(Motion Tracking)、深度認識(Depth Perception)、空間記憶機能(Area Learning)があります。これらをモバイル端末で実現するためには、専用のハードウェアが必要です。執筆時点の2017年5月15日で Tango に対応した国内入手可能な機種は、「ZenFone AR」を除くと Lenovo Phab 2 Pro の1機種のみです。

◆Daydream

 Daydream は、Androidスマートフォンで高いクオリティのVR(バーチャルリアリティ)を実現する仕様です。詳細は Android Compatibility Definition Document の Virtual Reality の項で説明されていますが、一部を抜粋すると、

・少なくとも2つ以上の物理CPUコアを持たなければならない。
・少なくとも 3840 x 2160 @ 30fps-40Mbps の H.264 動画のデコード(再生)ができなければならない。
・少なくともFull HD (1080p) の画面解像度をもつディスプレイを持たなければならない。Quad HD (1440p) 以上を強く推奨。
・4.7″ から 6″ の画面サイズでなければならない。
・VRモードでは少なくとも 60 Hz 以上で画面を更新しなければならない。

(日本語訳は筆者による参考訳のため、正確な内容は原文をご参照ください)

 など高いスペックが要求されています。これらを満たしたスマートフォンは記述時点では4機種発売されています。なお、PC向けVRで実現されているポジショントラッキング(自分の位置や姿勢に応じた映像が表示される)機能は利用できません。

◆Cardboard

 Cardboard は、安価で手軽にVRを体験するために定められたスマートフォン向けのビューア(ゴーグル)です。詳細な仕様も公開されており、誰でも作製することができます。多くの企業から安価なビューアが発売されており、iOS向けの開発キット(SDK)も公式に提供されています。手軽な分、Daydream と比較するとVR体験は劣ります。

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