AIチップ開発競争が激化…「ビジネスアイデアは後回し」に懸念の声

ロボティア編集部
ロボティア編集部

韓国の特許庁の発表によると、AIチップに関する特許出願は2015年には77件に止まっていたものの、昨年には391件と急増。この二年間で5倍以上増加した。特に、「機械学習用チップ」に関する特許出願の増加が目立っているのという。

今年2月、アマゾン(Amazon)が自社の音声アシスタント「アレクサ」に特化したAIチップの開発を進めていると明らかになった。報道によると、アマゾンは「アマゾン エコー」などアレクサが搭載されたAI機器の品質と応答の時間を改善するために開発にいたったようだ。

「アマゾンエコー」は、クラウドと連動して稼働するため、回答までに多少時間を要する。しかし、アレクサに特化されたチップが積載されれば、クラウドを通さずとも機器内で解決するため、タイムラグの少ないやりとりが実現される見通しだ。近年、アマゾンは企業の買収合併を繰り返し、チップ開発のための人材集めに注力してきた。その例として、2015年にはイスラエルのチップ製造会社であるアンナプルナ・ラボ(Annapurna Labs)を、昨年には家庭用防犯カメラの製造会社ブリンク(Blink)を買収し、着々とAIチップ開発の準備を進めていた。現在、アマゾンには450人もの専門家がいるとの報道もある。

一方でアップルも自社のAIチップを開発している。神経網エンジンが適用された「A11 Bionic」という新しいAIチップは、すでにiPhone 8やiPhoneXにも搭載されており、その性能は他社のスマホ製品を圧倒する。このチップによって、高度な顔認識が実現された。カメラの改良に加えて、内側カメラに多数のセンサーを組み合わせ、顔の立体構造を把握可能となっている。

さらに、韓国屈指のエリート大学である韓国科学技術院(KAIST:Korea Advanced Institute of Science and Technology)のユ・フェジュン教授の研究チームがディープラーニングを効率的に処理するモバイル向けのAIチップを開発し、これをスマートフォンに適用することで人の感情を認識することに成功したと明らかにした。研究チームの説明によると、イメージを分類するニューラルネットワークと、音声認識が可能なニューラルネットワークを同じひとつのチップの中に入れた後、スマートフォンカメラを通じて幸せや悲しみ、驚きなど、人の表情を7つの状態で自動区分するシステムを具現化する仕組みだという。