中国検索大手・百度(バイドゥー/Baidu)が保有する人工知能(AI)関連の特許が500件を超えた。これは中国企業としては1位の数となる。
百度の特許事務部Qin Jian総経理は、最近開催された「第8回中国国際知的財産権新年フォーラム」に登壇。「百度が公開したAIの特許が2500個を超え、そのうち特許権を取得した数が500を突破した」と述べた。
Qin総経理によれば、百度は音声認識、画像認識、自然言語処理、ビッグデータ、ユーザーイメージ、スマート運転、スマートクラウド演算は、人間・機械間の相互作用制御システムなど、さまざまなAI領域の特許権を保持しているという。なお百度の特許事務部は、前述のフォーラムで「中国優秀企業知的財産権管理チーム2017」賞も受賞している。
百度は現在、企業間の特許を共有できるオープンな特許エコシステムの構築に注力している。2015年には自ら先頭に立ち、ハイアール、京東、BOE、Potevio、BAICモータなど、家電、ディスプレイ、自動車業界の有力企業20社以上を束ねて「スマート言語知識財産権産業連盟」を発足。連盟の会員企業間に、特許を無料で開放する協力体制を築いている。
Qin総経理は、AIの特許審査がより迅速に行われるべきとも提言。「AI特許審査制度がより迅速になり(中略)特許侵害により強力な法的措置を取りつつ、AI知的財産権を保護するために情報化技術も駆使しなければならない」と強調した。
昨年12月、韓国情報通信技術振興センター(IITP)が、1995〜2014年に米国、日本、欧州、中国、韓国の特許庁に登録されたAI特許を調査した結果、マイクロソフトが992件、グーグル487件、IBM433件、アップル262件をそれぞれ登録していることが明らかになった。なお1976年〜2014年の国別のランキングでは、1位が米国(9171件)、2位が日本(1965件)、ドイツが(446件)となっている。
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