シンガポール政府が人工知能に倫理的基準を設置...AI医療やフィンテックにも適用

シンガポール政府が人工知能に倫理的基準を設置...AI医療やフィンテックにも適用

Posted date:2018.06.07
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シンガポール政府が人工知能(AI)産業および技術に倫理的基準を設ける。5月6日、中華圏各メディアによれば、シンガポール政府が今後、傘下に諮問委員会を設置。人工知能とデータに関する倫理と法的応用について評価し、政策やガバナンスの提案を担当する計画だという。点検対象となるのは、医療や金融を含む国民生活に関連するすべてのAI技術およびサービスだ。

シンガポール政府は、国家産業の監督管理組織・IMDA(Infocomm Media Development Authority)の主導で行われる上記のような措置が、人工知能のエコシステムを構築し、消費者の信頼を強化するとしている。デジタル経済が持続的に発展し、新たなビジネスモデルが相次いで登場するなか、人工知能関連の技術・サービスに対して国が倫理的基準を判断していくことが必要な作業だということになる。

IMDA側は、消費者と民営組織、学術界を含む様々な利害関係者にフィードバックを求めている。これと関連し、個人データ保護委員会(PDPC)が発表した資料に、人工知能の発展と適用状況を紹介するなど諮問委員会の活動支援を開始している。

IMDAは今後5年間の研究計画も立てている。AIとデータの使用に関する研究が主なテーマだ。シンガポール政府は最終的に、AI開発およびサービス企業の意識を高めつつ、AI技術を開発したり、採用する企業の投資政策を審査する際に倫理諮問委員会が関与するようにしていく方針だ。

加えて、法律と技術の専門家、グローバル専門家で構成されたチームも組織。諮問委員会の活動を多角的にサポートする。シンガポールの通信および情報担当省庁から諮問委員会のメンバーを任命して、IMDAと協力する形式をとる。

最近公表された資料によれば、シンガポール政府はAIとデータを採用・適用する際には必ず「説得可能で、透明・公正なければならない」という原則を立てている。IMDA側は「すべてのAIシステムとロボットおよびAIの意思決定は、『人間』を根本に置くべきである」ともしている。

シンガポール政府は、人工知能の普及をサポートしながらも、大きな政策的フレーム形成のために努力している。その一環として、昨年11月には金融分野におけるAIおよびデータ技術に関して一連の措置を講じた。シンガポール金融管理局がAIとデータを利用した寄付を進め、肯定的な効果を金融組織に拡散しようとする努力もそのひとつだ。

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