赤ちゃんの白色瞳孔を察知...重病を病院より早期発見できるAIアプリ登場

ロボティア編集部
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Photo by Baylor University

スマートフォンで撮影した赤ちゃんの写真(顔部)から目の状態を検出・分析し、病院より先に体の異常を知らせてくれるAIアプリが登場した。

米テキサス州・ベイラー大学のブライアン・ショー教授率いる研究グループは、10月2日、スマートフォンアプリ「クレイドル・ホワイトアイ・ディテクター」(CRADLE White Eye detector)」で、赤ちゃんの瞳が白くなる「白色瞳孔」の症状を80%の精度で捕捉することに成功したと発表した。

夜に写真を撮影すると、基本的に人間の目は赤く映る。カメラのフラッシュの光が、赤い血管が多い網膜に反射されるからだ。しかし、網膜芽細胞腫という希少がんにかかったり、白内障、コート病などの病気を患っている場合、癌細胞や血管の変形などの要因で網膜から反射される光が減少。写真に目が白く映る。網膜芽細胞腫は5歳になる前に発症するが、早期診断すれば完治が可能。逆に発見が遅れると視力を失う可能性がある。

研究チームは、正常な目と白色瞳孔が写真を選別できるよう人工知能を学習させた。その後、40人の赤ちゃんの写真、合計5万2982枚を分析させた。AIアプリは白色瞳孔の赤ちゃん20人のうち、16人を病院の診断よりも平均1.3年前に行うことに成功した。片目だけ白瞳孔場合、9ヶ月前に診断することができた。

両親はスマートフォンで頻繁に赤ちゃんの写真を撮影するが、AIアプリを併用すれば病気の自動早期診断が可能になるもの期待される。

ショー教授は、自分の子供が生後4ヶ月の時に網膜芽細胞腫と診断され、片目を失明したことがアプリ開発に乗り出したきっかけだったとしている。AIアプリを開発して、自分の赤ちゃんの写真7000枚を分析したところ、すでに生後12日から白色瞳孔の現象が現われていたことを確認した。AIアプリがあれば、赤ちゃんの失明を未然に防ぐことができることができたという訳だ。

研究チームは、アプリをインターネット上で無料で公開している。全世界で10万人以上がダウンロードしたという。なお、病気を診断するためのアプリは、米食品医薬品局(FDA)の許可が必要で無料公開が容易でなかったが、同アプリはあくまでも白色瞳孔を確認するという趣旨のため「問題なかった」と研究チームは補足している。