米ヒューストン大学の研究者らが、オゾンの数値を24時間前に予測することができる人工知能(AI)ベースの予報システムを開発した。
オゾンは、自動車の煤煙や産業廃棄物から排出される窒素酸化物(NOx)、また揮発性有機化合物が太陽光と化学反応を起こし発生する気体。その数値が高い時、オゾンに脆弱な体質の人々が外出すると呼吸器疾患が発生するケースがある。できる限り事前に状況を知ることが好ましいが、そこでヒューストン大学の研究者たちは翌日のオゾン数値を正確に予測できるAI予測モデルを開発した。
研究チームは、既存のほとんどのオゾン予測モデルには人工知能が採用されておらず、その予測には数時間も要するし精度も落ちるとし、新たな予測モデルは数秒で予測が可能かつ24時間後の状況を正確に予測できるとする。
AIの学習には、テキサス州環境品質委員会(Texas Commission on Environmental Quality)が2014〜17年の間に、ヒューストンなどテキサス州内にある21の観測所で収集した気象および大気汚染データを活用。温度、気圧、風速、およびその他の変数などの気象データも利用したという。
研究チームは、予測時間を24時間よりもさらに引き延ばすための研究を続けており、PM2.5を含む、他のタイプの汚染物質についても警報数値予測を行えるように用意しているとしている。
Photo by University of Houston