気候分析・鳥生態調査・森林伐採...環境保全に活用される人工知能

気候分析・鳥生態調査・森林伐採...環境保全に活用される人工知能

Posted date:2016.05.11

人工知能と鳥生息地分析
photo by mrwallpaper.com

 人工知能の積極的な導入が期待される分野がある。環境保全の分野だ。すでに、気候変動や生物保護など地球の環境問題と関連する分野で、人工知能の導入が積極的に進んでいる。

 まず、米国コーネル大学(Cornell University)のカーラ・ゴメス(Carla P. Gomes)教授チームは、鳥生息地の分析活動に人工知能を活用している。

 米メディア「エンシア(Ensia)」によると、ゴメス教授チームは、「イーバード(eBird)」というアプリをリリース。一般ユーザーから、近隣に生息する鳥の情報を収集することに努めてきた。結果、約30万人のユーザーが、観察記録を総3億回以上にわたりアプリに残したのだが、それら膨大な資料を人工知能で解析することで、鳥がいつ、どこにいるか、また、季節が変わるごとにどのように移動するかなどを予測できるようになった。

 研究者チームは、その分析結果を環境活動家や政策決定者と共有。鳥の生息地を保護するため、効果的に活用する計画だと明かしている。具体的には、特定の鳥の移動経路を予測し、稲作をする農家に補償金を支援することで、その地域の水を鳥が摂取できるようにするなどの対応に活かすという。

 鳥は地球温暖化や気候変動の影響を受けやすい。温暖化で高山地域のツンドラが消滅して生息地を失ったり、海面上昇で繁殖地の島が消滅してしまうというケースにも見舞われている。そのため逆説的に鳥は、自然環境の健全さを測る指標、また気候変動に関する重要な情報を提供する生物にもなっている。

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参照
ensia
abc.net
NASA