アルファゴショック後の韓国、人工知能の開発が本格化か

ロボティア編集部
ロボティア編集部

韓国科学技術戦略会議
photo by 青瓦台記者団

 囲碁世界王者イ・セドル9段が人工知能に敗北した“アルファゴ(碁=alphaGo)ショック”以降、韓国では政府および民間企業による、人工知能開発および 知能情報技術研究に対する取り組みが加速しつつある。

 3月17日、韓国政府は大統領が主宰する「科学技術戦略会議」を新設するとした。同会議には民間専門家や関係部署の公務員が参加。科学技術に関する政策と事業部署間の異見がある際に、トップダウン方式で戦略を作る調停役を果たすことになる。

 現在、韓国には科学関連の政策に対してコントロールタワーの役割を果たす国家科学技術審議会や、特定懸案がある際に大統領に助言する科学技術諮問会議などがあるが、科学技術戦略会議はそれらの機関とは異なり、仲裁と異見調整を主な業務に据えるとみられている。中央日報は、科学技術戦略会議に対する朴槿恵大統領のコメントを、次のように伝えている。

「R&D(研究開発)投資の生産性を画期的に高めるために科学技術戦略会議を新設するつもりだ(中略)『アルファ碁ショック』を機に、さらに遅くなる前に、人工知能開発の重要性について大きな警戒心と刺激を受けたことが逆にとても幸運だった」(朴大統領)

 また同日、韓国・未来創造科学部はサムスン電子・LGエレクトロニクス・SKテレコム・KT・ネイバー・ヒュンダイ自動車などトップ企業がともに「知能情報技術研究所」を設立すると発表した。なお、知能情報技術という言葉は人工知能よりも広義の概念であり、AIソフトウェアやビッグデータ、IoT、クラウドなどを複合した技術を指す。

 知能情報技術研究所に参加する企業は、今後約2億8700万円ずつ、計17億2200万円(180億ウォン)を出資する。それぞれの企業が持つ研究開発能力と、保有するデータを1カ所に結集させ、研究の効率化を図る狙いだ。ただ、競合関係にあるそれらの企業が、どの程度まで保有データと研究成果を共有するかは不明となっている。