海のKFCにバイドゥーのAIロボット「Duer(度蜜)」お目見え

ロボティア編集部2016年6月22日(水曜日)

 中国IT大手・バイドゥー(百度)が、10年間の人口知能研究の末に開発したとされるロボット・ドゥミ(度秘=Dumi)。そのAI搭載型ロボットが、上海国際コンベンションセンター内のケンタッキーフライドチキン(KFC)店舗に登場した。21日、英BBCが動画を公開した。

 ドゥミは高い音声認識機能を備えており、顧客の声を正確に聞き分け注文を受ける。なお、同店舗のドゥミは上海方言の中国語を聞き分けられるように訓練されているという。

バイドゥー_ドゥミ_KFC
photo by youtube

 ドゥミの評判は上々のようだ。KFC同店舗に足を踏み入れると、円形の透明なガラス筒の中にドゥミが設置されている。顧客が注文すると、自動的に注文カウンターに転送される。もちろん人間のスタッフが立つ注文カウンターもあるが、ロボットに興味を惹かれるせいか、多くの顧客がドゥミを通じて商品を注文しているようだ。

 実際に注文した中国人顧客のひとりは、「ドゥミと人間のスタッフの注文カウンターが並置されていて便利(中略)ドゥミの方は注文がすぐに処理されて、並ぶ時間が短くていい」と話している。また、他の顧客は、「ドゥミと対話しているようでおもしろい」とした。

 ドゥミにAIが搭載されていることは前述したが、単純な注文のほかにも、感情表現もこなす。例えば、注文をキャンセルした際には、少し悲しい表情を浮かべたりする。続いて「(人間の)スタッフがいるカウンターで再注文することができる」と言って、顧客の笑いを誘う。

 動画では「中国・上海にオープンした、知能型ロボットのコンセプトを取り入れた最初の店舗(中略)顧客は、スマートフォンを利用して、百度が提供している音楽も無料でダウンロードできる」と紹介している。