中国のITビジネス関連の展示会で、家庭用ロボットが人を傷つける事故が発生した。中国現地メディアは11月17日、中国の深センで開催された「中国ハイテクフェア2016」でロボットがコントロール不能になり、人を傷つける事故を起こしたと報道した。
今回の事件を起こしたのは、「ファティ(Fatty)」という家庭用ロボットだった。ファティはガラスでつくられた展示ブースに突進。ガラスを突き破った。訪問者は、その破片で足首などにケガを負った。
中国ネットユーザーは、このニュースをSNSに拡散。「ロボットの侵略の始まり」と冗談交じりに囃し立てている。ただイベント運営者は、事故の原因についてロボットを操作する人間のミスだったと指摘。バックするボタンと、前進ボタンを押し間違えたと事情を説明している。
今回の事故は、中国で初めて起きたロボットによる“傷害事故”になる。一方、米国では同様の事故がすでに起こっている。去る7月、米国カリフォルニア州のショッピングセンターで、セキュリティ業務を担当していた警備用自律型ロボット「K5」が、16カ月の乳児めがけて突進。K5の重量は136kg、身長152cmでかなりの重量級なのだが、子供は右足が腫れ、複数箇所に傷が残る怪我を負った。
家庭用ロボットや警備用ロボットなど、ソーシャルロボットの誤作動は世界各地でたびたび報じられている。車やドローンほど危険ではないとはいえ、これから先、安全性の問題に世間の関心が集まりそうだ。
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