警備用ロボットが暴走...米国で幼児に突進し軽傷を負わす

ロボティア編集部2016年7月13日(水曜日)

 米カルフォルニア州スタンフォードのショッピングセンターで、警備活動に従事していた自律型ロボットが、生後16か月の幼児に突進・攻撃するという事件が起きた。

 米メディアの報道によると、重量136㎏、身長152㎝、最大移動速度4.8kmのロボットが、突如として幼児に向かって突進。転倒させた上に怪我を負わせた。幼児は大事にいたらず、右腕や足に軽傷を負う程度で済んだのだが、両親は「(警備用・自律型)ロボットにこのような危険があるという事実は、広く知られなければならない」と怒りを隠せない様子だ。

「ロボットが子供の頭を打ち、子供は地面に倒れた。その後もロボットは暴行をやめず、前に進もうとした」(幼児の両親)

警備用ロボット_K5
photo by knightscope

 なお、幼児の両親は以前にも子供が怪我をした事例があるとの警備員の話を聞き疑心を膨らませており、ことの重要性について追及する構えだ。

 ショッピングセンターに導入されていたロボットは、米シリコンバレーのスタートアップ・ナイトスコープ(knightscope)が開発したK5というモデルで、昨年から同ショッピングセンターに警備用途で導入されていた。現場では、周囲の異常な騒音や急な環境変化などを、人間に知らせる任務を負っている。

 装備としては、ビデオカメラ、熱感知センサー、レーザー距離測定器、マイク、ナビゲーションシステムなどが搭載されており、異常を感知した際に、中央センターに情報を送る役割を果たす。

 自律型ロボットが人間のコントロールを離れて暴走してしまうというケースは、世界各地で少しずつ報告され始めている。人間に大事が起こった場合、ロボット自体の存在意義が問われてしまうだけに、企業側も説明責任をまっとうする必要があるだろう。なお、ナイトスコープ側はまだコメントを出していない。

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