英宇宙物理学者スティーブン・ホーキング(Stephen Hawking)博士が、人工知能を搭載したロボットが急速に進化する可能性について改めて言及。そのスピードは人類の進化より早く、AIの反乱に備えなければならないと促した。
6月28日、海外メディア各社によると、ホーキング博士は最近、ラリー・キング氏のネットトークショー「ラリー・キングNOW」で、「AIの発展が(人間の未来に)必ず友好的であるとは考えていない」と懸念を表したという
ホーキング博士は「AIは人類よりも急速に進化する潜在力を持っている(中略)AI自ら進化できるステップが来たとき、彼らが私たち人類のような目標を持っているかは確認することができない」と、AIロボットの反乱の可能性を指摘した。
「悪党(rogue)AIを防ぐのは容易ではない(中略)私たちは必ずAIを倫理的に設計する必要があるだけでなく(AI反乱に備え)安全装置も備えなければならない」(ホーキング博士)
ホーキング博士はまた、各国政府が「AI軍備競争」を開始したかのようだとも言及している。
ホーキング博士がAIの脅威について警告したのは今回が初めてではない。昨年、BBCとのインタビューでは、AIの発展が人類の終末をもたらすかもしれないと主張。テスラ社のイーロン・マスクCEO、アップル共同創業者のスティーブ・ウォズニアック氏らとともに、AI技術の軍事転用禁止を要求する書簡を発表した。
なお、「アルファゴ(alphoGo)」などの開発で、人口知能業界をリードするグーグルディープマインドのデミス・ハサビス氏は、人工知能の倫理的運用や危険性については思慮しつつも、イーロン・マスク氏らいわゆる“技術的素人”がいたずらに世論を煽ることに対して、かなり真剣に怒りをあらわにしたことがある。