米流通大手ロウズ(Lowe's)が、顧客の買い物を支援する自律型ロボットを、米サンフランシスコのベイエリア11店舗にテスト的導入したとして話題だ。
同ロボットはナビー(NAVii)という名称で、大型店の内部を巡回しながら在庫を把握。また顧客が求める商品が、どこにあるか知らせる役割を担う。店頭に訪れた顧客は、ロボットに自分が探している商品を尋ねたり、ロボットに搭載されたタッチスクリーンを通じて検索を行うことができる。
ナビーは、ロウズ・イノベーションラボと、シリコンバレーのベンチャー企業フェローロボット(Fellow Robots)社が共同開発したもの。イノベーションラボの関係者によれば、ナビーはロウズの店舗のなかで、家に関連する商品を取りそろえるOSH(Orchard Supply Hardware)に、最初に投入されたという。
ロウズは自律ロボット以外にも、新たなテクノロジーを活用した顧客サービスを用意しているという。例えば、バーチャルリアリティ(VR)技術と、ヘッドセットを活用した拡張現実(AR)で、顧客の住居空間を再現しようというものがある。これは、“次世代の売り場”を実現するものとして注目を集めている。
なお、大型の販売店でロボットが活用された事例は、今回が初めてではない。去る4月、米流通大手・ターゲットは、サンフランシスコの店舗に在庫を把握するロボットを投入し、テストを行っている。また昨年には、販売代理店のベストバイが、ニューヨークの店舗でクロエ(Chloe)という名のサービスロボットをテストしている。クロエのタッチスクリーンに、顧客が望むCD、DVD、ゲーム、携帯電話ケースなどの商品名を入力すると、30秒以内に見つけてくれるというものだ。
ロボットが買い物を手伝ってくれる未来が、着々と近づきつつあるのだろうか!?なお、ナビーの実証実験は、今年2月に日本のヤマダ電機でも行われた。