東京大学の研究チームが、汗をかきながら腕立て伏せをするヒューマノイドロボット・ケンゴロー(kengoro)を公開。アイトリプリイー(IEEE、米最大の電気工学・電子工学技術学会)などが取り上げ、世界的な話題となっている。
ケンゴローの身長は170㎝、体重は56㎏。人間のような自然な動作を実現するため、108個のモーターが取り付けられている。
本来、モーターは熱を発するため冷却装置が必要だ。しかし、冷却ファンを取り付けると、どうしてもロボットが重くなって動きも鈍る。そこで研究チームは、人の皮膚からアイデアを着想。ケンゴローの金属製フレームは3Dプリンタで製作されているが、内部に蜂の巣状の空洞を作り、水が透過するようにした。
ロボットのモーターが熱を発すると、保存された脱塩水が金属製フレームの外に発散される。つまり、汗をかくような状態になるのだが、この汗は人のようにふき取る必要がなく、すぐに蒸発する。
研究チームは、ケンゴローの冷却システムをテストするため、11分間にわたり腕立て伏せをさせた。その間、ケンゴローのモーターは正常に作動した。動画を見た海外の人々からは「ターミネーターを見た」と、驚きの反応が相次いだ。
photo by 東京大学(via youtube IEEE)