無人コンビニや無人レストランなど、中国では小売業や飲食業の無人化が進んでいるが、北京市内でこのほど「無人書店」がオープンした。同市通州エリアにある「北京国際書店城」にお目見えした「新華生活+ 24時間無人スマート書店」は24時間営業の無人店舗で、顔認証やQRコード認証で入店し、商品を選んでロボットのいるレジでキャッシュレスで会計するシステム。
経営主体は中国国営で、国内最大の書店チェーン・新華書店。一般書(文芸・人文・実用)や児童書、専門書など約100冊の書籍と、文具や観葉植物、雑貨、ドリンクなども販売している。店内に置かれる書籍は、売れ筋ランキングなどから選び、定期的に並べ替えるという。店舗のデザインは中国のことわざ「書中自有黄金屋(黄金の家を手に入れたいなら、本を読みなさい)」にならい、金色をベースにしたものとなっているという。
コンビニほどの大きさということもあり、品揃えに関しては少ない印象を与えるが、店内に置かれたロボットと会話しながら商品選びができることから、子供たちからの人気は高いという。2018年中に、北京市内で20店舗に増やす予定だという。
北京市は政治の都でもあり、多くの大学や出版社が集まる。北京市民は全国でもっとも読書時間が長く、また年間の読書冊数が最も多いことでも知られている。深センなど華南エリアでは無人コンビニの出店が急増しているが、北京では気軽に立ち寄れる無人書店の需要のほうが高いのかもしれない。
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