中国の地下鉄で進むAI化「顔認証改札」も続々採用

ロボティア編集部2019年10月4日(金曜日)

中国・山東省済南市の地下鉄駅で、スマートロボットの配置や顔認証システムの導入が発表された。9月28日、済南市で地下鉄3号線の開業を記念し済南東駅で行われたイベントで披露された。

「海報新聞」(9月28日付)などによると、今回新しく開通した3号線は最新テクノロジーを駆使し、乗客への案内を自動化することを念頭に置いた最先端技術の公開が行われた。大きな目玉となったのはAI技術を搭載したスマートロボットの投入。「小藍」と名付けられたこのロボットは、駅員が行ってきた乗客への案内業務を代わりに遂行することが可能となっており、乗客に対し乗換案内、天気情報などをAIを通じ提供するほか、駅付近の飲食店、観光スポット、病院やホテルなども教えてくれる。音声認識の他、胸元に設置されているディスプレイをタッチすることでも操作が可能となっている。

今回、中国全土に先駆けてこの3号線で導入された技術が顔認証システムを使った改札入場。3号線上にある龍奥大廈駅と済南東駅には顔認証システム専用の改札レーンが設置されており、システムに記憶されている乗客の顔情報を1.8万の特徴点を認識し、識別成功率は99.9%の精度を誇っている。駅スタッフの説明によると、利用客は済南市が提供している専用スマホアプリをダウンロードし、アプリに支払い方法と、自身の顔情報を登録することでQRコード、もしくは顔認証での改札入場が可能となるという。今後は、済南市内の地下鉄全駅で顔認証改札の設置を進めていくとしている。

中国国内の地下鉄で顔認証システムによる改札は、25日に開業した北京大興国際空港と市内を結ぶ空港地下鉄線で導入された他、広州地下鉄APM(珠江新城新交通システム)線の一部でも導入されており、今後、中国全土に広がっていくこと見られている。

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