中国の科学者が人工知能で秦始皇帝時代の人々の顔を再現

ロボティア編集部2018年7月19日(木曜日)

中国の科学者たちが顔認識技術を使って、秦の始皇帝時代(紀元前246〜210年)に宮中に住んでいた人々の顔を復元することに成功したと中華系メディアが報じた。

報道によると、中国陝西省西安市にある西北大学の研究者たちは、ディープラーニングと解剖学の膨大なデータベースを活用した顔認識技術で、始皇帝の時代に宮中に実在した男女2名の顔を復元することに成功したという。ふたりは、秦の秦始皇帝陵(兵馬俑坑)に埋葬されていたが、研究チームが彼らの遺骨のDNA情報などをコンピュータに入力。ディープラーニングアルゴリズムで、DNAと顔の因果関係など様々な情報を分析し復元した。

研究チーム関係者によると、「今回の研究は、中国公安当局が使用している顔認識技術を採用した」と説明している。中国公安は容疑者のモンタージュを作成したり、群集から指名手配者を特定する際に顔認識技術を使用している。

復元された女性は、丸く大きな目、細いながら長い眉毛などが特徴的だった。唇も現代の中国人女性に比べてやや厚めだ。始皇帝の後宮や女官身分であり、二十歳頃に埋葬されたものと研究チームは推定している。一方、男性は眉毛が濃く、鼻が長く大きい。目は一重でやや垂れ下がった形だ。秦の始皇帝の後を継いだ皇帝によって大規模に処刑された皇族の一人と推定され、死亡当時30歳くらいだったと分析されている。

なお復元された顔が漢族より西洋人に近いため、分析の正確性については懐疑的だという指摘も提起されている。

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