大型のドローンが風力発電用タービンに積もった雪と氷をきれいにする映像が公開された。同映像は、ラトビアのドローン開発企業・エアローンズ(Aerones)が公開したもの。同社は、重装備ドローンを専門に開発するメーカーで、ドローン技術を産業現場に活用する方法について多くの関心を払っている。
今回、映像が公開されたドローンは36のプロペラを保有しており、ペイロードは100kgだ。公開された映像では、ドローンが高圧洗浄用ホースから噴出さえる水で、タービンに付着している氷と雪をきれいに掃除する姿を確認できる。
エアローンズ側の説明によれば、高圧洗浄用ホースを通じて地上から吸引・噴出される水量は毎分100リットルほどとのこと。また、地上にある車両や船舶などから引いたケーブルで電力を供給することができるという。バッテリーの制約がなく、長時間にわたる運行が可能だと言い換えることができる。
雪と氷が風力発電用タービンに蓄積すると、電力生産の速度が遅くなるだけでなく、最悪の場合、電力生産が完全に停止する可能性がある。ドローンを使って雪・氷を除去する作業は、人間が直接除去するよりも高速かつ安全であると、エアローンズ側は説明している。また、人間が作業するよりはるかに安価に済む。同社は高層ビルの火災鎮圧、物流、産業用クリーニングなどさまざまな分野で、潜在的な需要が高いとも付け加えている。