障害物に衝突しても飛行可能な外骨格ドローン・エリオス

ロボティア編集部2016年7月28日(木曜日)

 数十mの深さがあるクレバス(氷河や雪渓などに形成された深い割れ目)に落ちた探査員を捜索・救助する際、救助隊も危険な状況に直面する。スイスの飛行ロボット専門企業・フライアビリティ(FLYABILITY)のドローン「エリオス(Elios)」は、そんな救助のリスクを最小限に抑えるために開発された。

 直径約40㎝のボール型ドローン・エリオスの機体には、炭素繊維素材の外骨格が取り付けられており、障害物と衝突しても飛行し続けることができる。飛行中にどこかにぶつかっても、すぐに態勢を整えて飛行する「イエバエ」にインスピレーションを受けて開発されたという。

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photo by flyability.com

 外骨格部分は、内部のドローンとは別に、独自の回転が可能なように設計されている。衝突時、外骨格が回転することで衝突エネルギーを大部分吸収することが可能だ。そのため、ローターや高解像度カメラ、照明装置など搭載された電子機器は、安定した状態を維持することができる。オペレーターは衝突を極度に気にすることなく、ドローンが撮影したライブ映像を見て要救助者の捜索に集中できる。

 メーカー側は、エリオスが氷河の隙間、崩壊した建物、化学物質が漏れ出した現場など、どのよう過酷な環境でも運用可能だと説明している。