ファーウェイとCSAがクラウドセキュリティの業界標準策定で協業

ロボティア編集部2018年4月10日(火曜日)

通信機器大手・ファーウェイ(華為技術、英語表記:HUAWEIは4月3日、クラウドへのセキュリティの統合においてクラウドセキュリティアライアンス(CSA)と協業し、クラウドセキュリティに関する業界標準の共同推進と、よりオープンでセキュアなクラウドエコシステムの構築に向けて覚書を締結した。

クラウドコンピューティング技術の成熟にともない、既存のICTインフラストラクチャのクラウド化とサービスのクラウド移行が進む一方、クラウドへの攻撃や不正侵入などのセキュリティインシデントが大幅に増加し、セキュリティがICT業界の大きな懸念となっている。そうしたなか、顧客企業とベンダーの双方が、クラウドセキュリティへの投資を強化するとともに、ベストプラクティスと最適なソリューションの促進を模索している。

ファーウェイは2012年からCSAに参画。2017年1月に、エグゼクティブコーポレートメンバーに就任した。今回ファーウェイとCSAが締結した覚書には、クラウドセキュリティに関する業界標準の策定と展開、クラウドコンピューティングの新たなテクノロジーに対するセキュリティ評価基準の確立やセキュリティ関連テーマの研究などが含まれる。さらに、両社はクラウドセキュリティのコンサルティングサービスで協業し、顧客が高度なサービスサポートを受けられるよう、世界各地のサービスリソースを統合していく。

「CSAは、30か国以上の通信事業者、IT・ネットワークのセキュリティベンダー、クラウドコンピューティングプロバイダーなどを会員に持つリーダーとして、最先端の研究成果と業界の優れたベストプラクティスを継続的に提供しています。ファーウェイは、CSAの重要なメンバーであり、パートナーです。CSAとファーウェイは関係を強化して相互の利点を活かし、業界にさらに貢献していきます。私たちは、中国のCSAによって発表されたクラウドコンピューティングセキュリティ技術要件に関する基準へのファーウェイの多大な貢献に感謝しています」(CSA CEOのJim Reavis氏)

一方、ファーウェイ サービスエコシステム管理担当バイスプレジデントのTrevor Cheung氏は、 「ファーウェイは通信事業者のクラウド変革を支援してきた豊富な実績があり、CSAはクラウドセキュリティにおける成熟したアライアンスとエコシステムを有しています。今回の協業を通じて、ファーウェイとCSAは互いに補完し合い、業界のクラウドセキュリティ標準を継続的に最適化して、より安全な統合ソリューションをお客様に提供していきます」とコメントしている。

ファーウェイは、北京、廊坊(ろうぼう)、西安、深圳の4拠点に相互にネットワークでつながったクラウドオープンラボを有しており、顧客にエコシステムの構築、事前統合、事前検証、共同イノベーションを支援している。ファーウェイとCSAは今後、クラウドオープンラボでクラウドセキュリティソリューションの開発と検証も実施していく予定だ。