要注目の中国AIチップメーカー「マシンマインド」...言語処理に優れた製品開発に重点

ロボティア編集部2018年5月17日(木曜日)

中国では、人工知能(AI)産業の重要な要素を占める半導体開発を担う自国企業に注目が集まっている。上海に拠点を構えるマシンマインド(Machine Mind:上海器魂智能科技有限公司)はそのうちのひとつだ。同社は、中国の大手AI企業・小i机器人の内部でインキュベーティングされた企業で、人工知能やスマートハードウェアソリューション開発に注力。設立当初から、優れたAI半導体の開発をビジョンに掲げてきた。

中国のIT産業では半導体は「心臓」、制御システムは「魂」に例えられている。先日、米国は中国の大手通信会社ZTEの製品に対して輸入禁止措置を取ったが、その際「半導体技術不足」という中国の弱点がさらされてしまった。国内では半導体技術が低い自国の状況を「心臓のないさまよう魂」と表現する論調もある。同時に中国では、ZTEの件をきっかけに自国産半導体の積極的な開発を求める議論が起こり始めているという。

現在、中国では人工知能やIoT関連の技術・サービスが著しい発展を見せているが、コストを効果的に下げるためにも独自の半導体技術は不可欠。またサービスロボット、スマート家電、スマートカーなど次世代産業においてイニシアティブを握っていくためにも、自国・半導体産業の育成は抜きさしならない課題となっている。

マシンマインドが注目を集める背景には、そんな中国の事情がある。なおマシンマインドは、多人数対話、自然文脈理解など言語分野の優れた技術を保有しているとされている。マシンマインドの関係者は、言語認識および処理に関連するAI半導体の開発を重点的に進める方針だとメディア取材に答えている。