LINEがサービス向上のため取り入れている無数の人工知能とは

ロボティア編集部
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Photo by Line Plus HP

メッセンジャーアプリ「LINE」の海外事業を担うLINEプラスは、サービスに人工知能(AI)を統合するさまざまな実験を進めている。一例では、LINEのマルチチャット機能「スクエア」の推薦機能がある。コミュニティが活性化するためには、ユーザーに対して効果的な「推薦」が必要だ。そこでマシンラーニングなど人工知能を使って、1億件におよぶユーザーデータを解析。興味が一致するコミュニティを推薦する。LINEプラスの関係者は、メディア取材に対して次のように答えている。

「アルゴリズムが“休眠利用者”を判断して再利用を促す通知メッセージを送ったり、親密なユーザーのプロフィールや接続状態が変更された際にプッシュ通知を送ります。利用者の性別や年齢、興味はそれぞれ。推薦メッセージの種類に応じて、加入率や直帰率が異なります。そのためそれらを数値化して、カスタマイズされた通知メッセージや、おすすめのコミュニティを推薦する方法を多角的に実験しています」

大量のスパムメールを送り付け、ユーザー離れの原因ともなる「アビューズアカウント」(偽アカウント、迷惑アカウント)を見破る作業にもマシンラーニングが使われている。メッセンジャーアプリ内には、サービスに自動的に登録して広告メッセージを送り付けている迷惑きわまりないアカウントがあるが、これまではユーザーの申告でブロックするしかなかった。しかし、人間の手で処理するには限界がある。そこでLINEプラスでは、アビューズアカウントを登録時点でブロックしたり、活動や友達をつくるパターンを分析しブロックする方法を開発しているという。

メディアファイルを管理するシステムでも、マシンラーニングは威力を発揮する。画像や動画を分析し、不適切なコンテンツを削除する用途である。ラインのメディアプラットフォーム「ピクセル」では、1日2万件程度のデータをフィルタリングするが、ここ1年間でフィルタリングの必要があるコンテンツ量は15倍に増えという。一方、運営スタッフはわずか3倍ほどしか増えていない。業務効率化のカギとなっているのはマシンラーニングだ。人工知能がアダルトコンテンツを分類し、その後、人間が確認するというような協業が行われている。「タイムライン」に、ユーザーが興味を持ちそうな記事を配信するのも人工知能の仕事である。購読率を上げるため、ユーザーの行動データをベースにコンテンツを推薦するという。