中国ではAIスピーカーで共産党思想を学ぶのが人気…真紅の筐体デザインも評判!?

ロボティア編集部2018年9月3日(月曜日)

中国では、人工知能スピーカー(AIスピーカー)で共産党の思想を学習することが人気に。約3800万人の中国人が、今年6月に発売された人工知能のスピーカー「小雅(XIAO YA)」で習近平氏の思想を学んだという。全体が赤色のデザインで統一された小雅には、中国共産党のシンボルである鎌と槌が刻まれている。

小雅は社会主義および共産主義思想の学習に加え、日常生活の情報や音楽を聴くなどAIスピーカー従来のサービスを提供する機能も備えている。AIスピーカーを使うと手元が自由になり、はるかに簡単かつ楽に学習できると中国メディアは伝えている。また、5〜10人が同時に学習できるのも利点だという。

開発元のXimalaya (喜馬拉雅 )はもともとオーディオブックを制作する大手メーカーだが、昨年2月から中国・上海党建設センターと協力して小雅を開発した。共産党思想の学習コンテンツを録音したのは、国内トップのラジオ・テレビ局アンカーたちだという。そのXimalaya FMから「30日で理解する新思想」というタイトルのコンテンツがリリースされると、18時間で100万回を超えるほど習近平氏の思想が再生されるなど、発売するやいなや人気が爆発したと同社は説明している。

6月にリリースされた小雅は初日に5万台が販売され、ユーザーの使用時間はライバル・シャオミ製品よりも7〜8倍に達したという。AIスピーカー市場はここ数年で急激に拡大しているが、小雅は共産党と協力することで巨大な市場を確保したことになる。なお、小雅は学習時間を正確に計算し統計情報を提供。自動で質問も投げかける。

なおTwitterユーザーは、同ニュースについてフェイクニュースでないかと疑いの目を向けた。一方、米国の中国専門家ビル・ビショップ氏は「3月に習近平思想が憲法に入れられた後、エイプリルフールに習近平思想を学習したAIスピーカーが登場するかもしれないと冗談を言ったが、それが現実になった」とコメントしている。

Photo by Ximalaya FM