中国ロボット業界が、東南アジア市場の成長の可能性に目を向けようとしている。中国智能化網が報じた「東南アジア市場が中国AGV輸出の海外突破口」などニュースが興味深い指摘を行っている。同メディアでは、現在、東南アジアが世界の「作業場」であり、低レベルの技術製品を生産するハブになっているが、将来的にロボットおよび自動化ソリューションが労働力を代替することになり、ロボット輸出の新興市場となると予想している。
また、すでにSIASUN(新松)、KSEC(昆船)、GUOZI(国自机器人)、Geek plus(极智嘉)、Jingyuan(井源)、SUZHOU AGV ROBOT(艾吉威)などの企業が東南アジア地域に製品やアプリケーションを提供しているとも併せて解説している。それ以外にも、アリババグループが東南アジアに世界最大のロボットの倉庫を建設したことに触れ、東南アジア市場でのAGVロボットの需要、および中国企業の進出の必要性を示唆した。
2019年初め、国際労働機関(ILO)は、今後20年以内にカンボジア、インドネシア、タイ、ベトナム、フィリピンの半分以上の労働者が、自動化により失業すると見通した。失業者数は1億3700万人を超えるとの予想だ。
中国智能化網は、「多くの産業用ロボット企業が、すでに東南アジア市場に目を向けている。現地に法人を設立したり、工場を建てることもある。また現地企業との協力を通じて、市場開拓スピードを高めている」と伝えた。
最近、中国産AGVの輸出はヨーロッパ、アメリカ、日本を中心に行われているが、今後、東南アジア市場の人件費が高まれば需要が大きくなると予測されている。
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