世界最高の農業大学であるオランダのワーゲニンゲン大学(WUR)と中国IT企業・テンセントグループが、農業AIのコンセプトや性能を競う大会「Autonomous Greenhouse Challenge」(第二回)を共同開催した。同大会には、世界各国の企業や研究者と開発されたAI、農業人材で構成された21のチームが参加した。
予選はハッカソン方式で進められ、21チーム中5チームが本選進出を決めた。予選では、オランダのNXPと、ワーゲニンゲン大学の中国系研究者たちを中心とするAICUチームが1位に。2位は韓国のDigiLogチーム。3位は中国農業科学院が中心となったIUA.CAASチームが入賞した。
12月から始まる本選では、実際にワーゲニンゲン大学の温室でAIシステムを利用し、優れたミニトマトを栽培する能力を競う。期間は6ヶ月間。各チームは、温室の温度や作物育成に関する測定値、ウェブカメラの映像などを使い、遠隔操作で効率的な栽培を達成するタスクを課せられる。各チームは育成に際して、独自のセンサーやカメラを用いて追加情報を生成・利用することもできる。
ワーゲニンゲン大学は作物を育成する区画ごとにパフォーマンスを測定。各チームおよび一般に共有する。最終審査員はワーゲニンゲン大学の専門家、テンセントのAI専門家、その他、同分野の著名人たちで構成される。昨年に行われた第一回大会では、AIが人間の農家よりも17%も多い栽培量(きゅうり)を達成するという結果も残した。最強の農業AIを生み出すチームはどこか。注目があつまる。
Photo by autonomousgreenhouses.com