インドで遠隔ロボット「PCI手術」5件成功...米国に次ぎ2番目

ロボティア編集部
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Photo by Apex Heart Institute

インドから、ロボットを使った遠隔手術「テレサージャリー」(telesurgery)分野の新たな成果が報告された。

インド・アペックス心臓研究所(Apex Heart Institute)のTejas Patel博士研究チームは、心筋梗塞や脳卒中患者を対象に、約30kmの遠隔地からのロボットを用いた5件の手術に成功。その研究成果(Long-Distance Tele-Robotic-Assisted Percutaneous Coronary Intervention)を報告している。

Patel博士チームが、今回使用した手術用ロボットプラットフォームは、コリンダス・ヴァスキュラー・ロボティックスの「CorPath」だ。同社はドイツのシーメンスが約11億ドルで買収したことで話題になった。

研究チームが患者に実施した治療は、「経皮的冠動脈形成術」(PCI:percutaneous coronary intervention)と呼ばれるもので、患者の狭窄した心臓の冠状動脈を拡張し血流の増加をはかる治療法だ。

Patel博士は病院から30kmの距離にある寺院から5人の患者の治療を行った。アペックス心臓研究所に協力している医師であるSanjay Shah博士が手術を支援した。手術を成功させた後、パテル博士は「米国以外の国でリモートロボット手術でPCIを成功させたのはインドが初めてだ」と言及。加えて、人工知能技術が発展すればリモートロボットを活用したインターベンションがさらに容易になるだろうと指摘した。

コリンダス・ヴァスキュラー・ロボティックスのCEOであるMark Toland氏も、今回の研究が、遠距離から大規模なリモートロボット手術を進める道を開いたという側面で意義が大きいとしている。

テレサージャリーは今後、医療分野に革新的な変化をもたらしてくるものと期待される。特に医療機関へのアクセスが難しい農漁村地域の患者、また心臓発作などで医療機関にすぐに移動するのは難しい患者に対しより早く医療措置を行うことができるからだ。Patel博士は、遠隔ロボットによる手術が「医療民主化」に大きく寄与するとしている。