タイタンメディカルが単孔式腹腔鏡手術支援ロボットシステム「Sport」開発を再開

ロボティア編集部2020年7月17日(金曜日)

カナダ・トロントに拠点を構える手術用ロボット企業・タイタンメディカル(Titan Medical)が、単孔式腹腔鏡手術支援ロボットシステム「Sport」の開発に改めて乗り出した。海外メディアが報じたところによると、同社CEOのDavid McNally氏が最近株主に送った手紙で、単孔式腹腔鏡手術支援ロボットシステムの開発を再開したという。これまでタイタンメディカルはR&Dを暫定的に中断し資金調達を推進していた。

タイタンメディカルは、2019年10月に2500万ドルの資金公開募集を完了しており、その後さらに300万ドルを調達した。ただSportの開発スケジュールを後ろ倒しした。11月に再びR&Dの遅延を発表し、今年2月に株主に対し手術用ロボット開発およびリリースのために8500万ドルの資金が必要だと説いた。今年6月にはアイルランドの医療機器メーカー・メドトロニック(Medtronic)と製品共同開発のための協力を発表。1800万ドルの資金提供を受けることにした。また、継続的なR&Dのために米国に子会社を設立した。

McNallyは、単孔式腹腔鏡手術支援ロボットの市場は非常に有望であるとし、病院や医療スタッフのために競争力がある技術を提供するとコメントしている。手術用ロボットを魅力的な価格で提供し、市場拡大を牽引する計画だ。移動性に優れたSportの強みを活かし、大型病院ではなく米国内の移動手術センター(ASCs)を集中的に攻略していくとしている。

Photo by Titan Medical HP