ブレインマシンインターフェースを開発するスタートアップ・BrainCoが、脳波と腕の筋肉の信号を認識し、直感的に動作する新たなロボット義手を開発。米・アメリカ食品医薬品局(FDA)の承認作業を進めている。同ロボット義手は過去にタイム誌が選定する100大発明のひとつに選ばれており、ラスベガスで開催されたこコンシューマー・エレクトロニクス・ショー2020(CES 2020)でトップテック賞も受賞している。
既存のロボット義手は、あらかじめ決められたいくつかのアクションを実行するにとどまるが、BrainCoのプロダクトは着用者の脳波と腕の筋肉の信号を認識し、より多様な動作を実行可能となっている。信号の把握や動作の学習には人工知能(AI)が用いられる。
またニューロフィードバックが採用されており、着用者とロボット義手双方が互いに学習を積みながら、より自然な動作を生み出す。6つの動作を学習・プログラミングするのにかかる時間は、およそ5〜10分程度だ。加えて、指の動きも学習することができるという。ピアノを弾いたり、文字を書くこともできるというのがBrainCo側の説明である。
BrainCoは、ロボット義手を2020年末までに発売する計画だとしている。価格は1万〜1万5千ドルを予定。現在、販売されているロボット義手の価格が4万〜6万ドルであることを考えるとコスト的にも魅力的である。BrainCoは併せて、子供用のロボット義手の開発も進めている。
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