タイ・バンコク市内にある大型ショッピングモール「セントラル・ワールド(Central World)」に、新型コロナウィルスの拡散を防止するため4足歩行ロボット「K9」が配備される。
K9は背中に消毒液を装着しショッピングモール周辺を歩き回りながら、人々に使用を推奨していく。自律歩行機能を備えており、人が近づいてくると自動的に停止する。最新の移動通信技術も採用されている。タイ最大のモバイル通信会社・AISが5Gを利用してロボットの動作を支援する。
ショッピングモールには、「ROC」という名称の体温測定ロボットと顧客サービス用ロボット「LISA」もともに導入された。ふたつのロボットは、顧客とのコミュニケーションを通じて、ソーシャルディスタンスを推奨し接触を減らすように支援する。こちらにも5G技術が使用されている。
AISのマーケティング責任者Petra Saktidejbhanubandhは、ロボットが人の仕事を奪うことはなく、むしろ人々を助けるために投入されたという点を強調している。一部の顧客からは、K9の機械的な骨組みや動きが不気味な印象を与えるという指摘もあるとはいえ、ロボットが消毒液を提供してくれることは「良いアイデアだ」と評判は大方良好だ。
タイでは病院にも新型コロナウィルス対策のためのロボットが利用されている投入している。4月には、フィールドロボティクス研究所(FIBO・The Institute of Field Robotics)がトである「パコ(FACO)」シリーズを開発した。また3月には、バンコク市と周辺の病院4所が画像機能を提供する「Ninja Robot」が導入されている。
Ninja Robotは本来、回復中の脳卒中患者をモニタリングするために設計されたが、新型コロナウィルスの拡散している状況で応用が始まった。ロボットは医師と看護士がビデオを通じて患者と対話できるようサポート。感染リスク低減に一役買う。現在、バンコク市および周辺にある4病院がロボットを配置し職員をサポートしている。
Photo by DGニュース