4月17日、ソウル、釜山、大邱、大田、光州など韓国国内5カ所、およびニューヨーク、ロサンゼルス(LA)の米国内2カ所で、サムスングループの職務適性検査(GSAT)が実施された。GSATはサムスングループの新人採用試験の一環で、採用制度を改編した後、2回目の実施となる。
今回のGSATで特徴的だったのは、人工知能(AI)関連の問題が提示されたという点。コンピュータが学習する「ディープランニング」、AI技術を活用したオンライン投資顧問サービス「ロボアドバイザー」などに関する問題がいくつか出題された。また、サムスングループが注力している電気自動車のバッテリー、超音波映像技術、自動走行車などに関する問題も出題された。そこに、重力波・ヒッグス粒子、ナノテクノロジー、スマートグリッドなどの科学問題や、量的緩和、ISAなど経済問題も加わったという。
サムスン側はGSATの試験会場と受験者の規模を明らかにしていない。ただ、今年の採用人員は昨年の1万4000人よりも少し減少するものと予想される。サムスンは、GSAT合格者を対象に、役員・職務能力・創造性面接などを経て、6〜7月頃に最終合格者を発表する計画だとしている。
なお、サムスングループは毎年2回、国家的に必要な研究テーマを指定し、その研究結果の競う公募コンペを実施している。今年上半期に指定されたテーマには、「急速充電が可能な電池技術」「モバイル機器とドローン、ロボットなど次世代デバイスに適応可能な機能性外装材」「スマートマシーンのための知能研究」の3つが挙げられた
新入社員の採用もさることながら、既存の社員や研究者たちにもロボットやAIなど、次世代産業に関する研究・開発を積極的に促す構えだ。