隠しカメラ発見AIや「痴漢・セクハラ申告センサ」など性犯罪防止テック続々...韓国

ロボティア編集部
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Photo by sPresto HP

盗撮・痴漢など、女性に対する各種性犯罪を防止するためのテクノロジーや製品が、韓国で相次いで登場している。韓国では今年、メッセンジャーアプリの秘密チャットルームなどを利用し、未成年者や児童を含む女性たちを脅迫・撮影した性的動画を販売した「n番部屋事件」というサイバー性犯罪が発生。事件の顛末のみならず、関連犯罪を防止する技術に多くの関心が集まっている。

5月2日には、人工知能(AI)ベースの映像検出技術を開発するスタートアップ・sPrestoが、「隠しカメラ」を発見するアプリケーション「リリーの地図」を正式リリース(5月中)することを発表した。

リリーの地図は、ディープラーニングと拡張現実(AR)技術を融合させたアプリだ。盗撮に用いられる超小型カメラの画像を学習し、ユーザーがプライベート空間を撮影すると隠しカメラとおぼしき対象を発見することができる。盗撮に関する画像データが蓄積されれば、より検出精度は高くなっていく。

盗撮カメラを探知する技術はいくつかあるが、電磁界センサー探知技術はSDカード型の隠しカメラを検出することが難しい。また発光ダイオード(LED)探知技術も超小型盗撮カメラを発見できないという限界がある。リリーの地図はそれら既存の探知技術を補完する役割を期待されている。sPrestoの関係者は、宿泊施設やトイレなどさまざまな空間で、モバイルのみを使って盗撮カメラを発見できる技術をつくると意欲を示している。

sPrestoは、「忘れられる権利」を促進するテクノロジーも開発している。例えば、被害者が自分の映像情報を入力すると、オンライン上に広がる流出映像を検出し削除リクエストを送ることができるというものだ。



一方、スマートフォンに取り付ける「フィンガーリング」のボタンひとつで、セクハラの申告などを行うことができる技術も普及し始めている。

スタートアップ・InnoChalは、超小型の超音波通信モジュールを独自開発。フィンガーリングタイプの申告用センサー「TouchSori」を開発した。これは、フィンガーリングに取り付けられたボタンを押すだけで、携帯電話で指定された5つの連絡先に、緊急メッセージ、送信位置情報、現場の録音ファイル(20秒分)を自動的に送信することができるという製品だ。韓国・警察庁が主催する情報技術革新コンテストで優秀賞を受賞し、警察庁や一部の政府・公共機関に団体購入されている。

現在、両社は国内市場だけでなく海外市場への進出の準備に乗り出している。いくつかの国においては、セクハラや性犯罪が非常に深刻化しているという事情からだ。sPrestoは、今年下半期にカナダのアクセラレータ投資誘致を終える計画。北米市場への進出も検討している。InnoChalも、北米、日本、中南米などにTouchSoriの輸出を進めている。