脳でドローンを操縦する異色のレースが開催された。もちろん世界初の試みとなる。
4月25日、米フロリダ大学は「ブレイン・ドローンレース(braindronerace)」を開催した。大会には16人が参加。出場選手たちは、頭に脳波(EEG)を記録するヘッドセットを装着し、思考だけでドローンを操縦した。今回、ドローンレースに導入された技術は、脳-コンピュータインタフェース(BCI)が基本となる。 BCIは考えや心理作用でコンピュータを操作する技術だ。
競技方式はシンプルで、ドローンを動かして決勝点を通過するだけ。参加者は、ドローンを動かすために脳波をPCに送信・無線信号に変換する“能力”を競った。モニターを見つめ頭の中でドローンを操縦する選手たちの顔は、真剣そのものだ。
フロリダ大学のクリス・クロフォード(Chris Crawford)博士は、「既存のBCI技術は、医療用に開発された技術だが、より多くの分野に拡大する必要がある(中略)将来的には、考えるだけで物体を操縦することができる装置が開発され、(人々の)人生を変えることができるはず」と期待を寄せた。