韓国政府「麻薬違法販売サイトをeロボットで摘発する」

ロボティア編集部2016年4月30日(土曜日)

 韓国・食品医薬品安全処は26日、検察および警察と合同で「薬物犯罪根絶・総合対策」を発表。麻薬取引をリアルタイムで見つけ出す「eロボット」を導入することを明らかにした。

 最近、麻薬取引はインターネットを通じて売買されるのが一般的に。過去には風俗店など、特定の場所かつ一部の集団でのみ取引が行われてきたが、麻薬販売サイトを媒介した売買が増え続けている。

 食品医薬品安全処がインターネット上で麻薬関連の広告を摘発した件数は、2013年に411件だったが、2014年には617件、2015年は10月までで935件と急増している。

 しかしながら、取引の取り締まり手段は、昔ながらの方法にとどまっていた。インターネットの麻薬取引は現在、取り締まりチームが業務中にひとつひとつ目視でチェックを行いながら摘発してきた。その方法では、違法サイトを発見した際に即時削除・閉鎖など素早い対応が可能なものの、サーバーとサイトを他に移して活動する数々の麻薬取引を追跡・摘発するには不十分だった。

 現在、ソウル中央地検インターネット麻薬犯罪専門捜査チームが手作業で対応するのに比べ、成果が増えることが期待されている。最近急増している、SNSを通じた麻薬取引を探知する機能も組み込む予定だ。探知された違法サイトは即座に閉鎖、削除。eロボットが麻薬販売サイトから探し出した資料をもとに、警察と検察が共同捜査に踏みきる。

 韓国政府はインターネット上で販売されている麻薬は、未成年やサラリーマンなど一般人に手が届きやすいので早めの対処が必要であるとみて、法律改定にむけて検討を始めている。韓国の現行法上、インターネット上に薬物に関する広告を掲載することや、単なる情報共有に関しては処罰する規定が適確に定まっていない。

 インターネットへの広告掲載だけでなく、製造方法の共有も処罰対象になるよう、下半期には薬物管理法を改定する予定である。