ドローンとビックデータで気象情報を把握...米国で研究進む

ロボティア編集部
ロボティア編集部

photo by U.S. Air Force(via wikipedia)

 すでに成果も著しい。2015年に熱帯暴風雨「エリカ」が発生した際、グローバルホークで探査装置を暴風雨の中に送り確保したデータと、従来のやり方で予測したデータの精度を比較した結果、精度の向上は一目瞭然であったという。

 研究チームは、「ハリケーンの予測性能に関しては、衛星データの向上、予測モデルの高精度化、コンピューティングの高速化など、目に見える成果を得ているが、ハリケーン自体の構造と昨今急速に勢力が強まっている背景については、さらなる研究が必要である。予測精度向上が人の命と資産を守るのに役立つはずだ」と話している。

 ビックデータを活用した気象予報は、なにもハリケーンだけではない。今日、世界では気象ビッグデータ全体に対する注目度が高まっている。 アメリカ政府は気象データが活用されないことに問題意識を持ち、2014年に気候データ計画(Climate Data Initiative)を打ち出した。 その一環としてNOAAは2015年にBDP(Big Data Project)と呼ばれるプロジェクトを開始している。

 NOAAでは衛星だけでなく、航空機や気象ステーションを通じて、毎日20TB以上のデータを収集している。このような気象データに簡単にアクセスできるようにNOAAは民間大手クラウド企業であるグーグル、アマゾンウェブサービス(AWS)、IBM、マイクロソフト、オープンクラウドコンソーシアム(Open Cloud Consortium)などと連携した。 今後、連携を強化していくうえで、企業の意思決定プロセスやアプリケーション、製品、サービスを高度化することが目的だ。

 一方でビッグデータを生かす対象は農業、エネルギー、保険、公衆衛生など、さまざま。まだ一部のデータ公開が始まったばかりだが、しっかりと成果をあげている。例えば、農業用気象、収穫量、土壌などのデータを統合して農家を支援をするクリメートコーポレーション(Climate Corporation)は、BDPによるNOAAの気象データアクセスに必要な過程を簡素化した結果、作業時間を短縮し、効率化を遂げたと報告している。