DJIが支援する世界最大のロボットバトル大会「ロボマスターズ」

ロボティア編集部2016年10月6日(木曜日)

 中国・深センでは、ロボマスターズ(RoboMasters)なる自作ロボット対決イベントが繰り広げられている。同イベントには、中国各地および海外から集まった大学生など200チームが参加。ロボットのハードウェアの性能だけではなく、人工知能を利用した認識技術、自動操縦の性能なども競っている。

 イベントを後援するのは、世界最大手ドローンメーカー・DJI。各チームは、地上を走行するタイプ、空から攻撃するタイプ(ドローン)、守備を固め守るタイプなど、さまざまなロボットを用いて相手を攻撃、また陣地を守る。フィールドには、防御に使用する障害物や、攻撃用ゴルフボールを集めることができるスポットが設置されている。これらの要素をどのように活用するかが戦略のカギとなる。

 各ロボットにはカメラが搭載されていて、プレイヤーは画面を見ながら操縦を行う。また、ロボットは攻撃用キャノン砲を搭載。相手に砲弾が当たるとセンサーが衝撃を検知して、攻撃が有効だと判断されると判定が出て動きが止まる仕組みになっている。

robomasters_dji
photo by robomasters

 ロボットには、3つの主要システムが搭載される。ひとつは走行システム。ふたつめは、相手を攻撃する兵器システム。そして、最後は攻撃レベルを検出する判定システムだ。判定システムは、公平を期すため主催者であるDJIが支給する。

 ロボットの種類は、フィールドを歩き回りながら攻撃する歩兵(Infantry)、強力な攻撃システムを搭載し、相手に被害を与えるヒーロー(Hero)、爆撃を加える空中攻撃ユニット・ドローン(Drone)、味方陣地を守るベース(Base)、弾薬を補給するステーション(Station)など全5種類である。他の車両が無事でも、ベースが敵に捕まるとそのチームは負けになる。こちらのベースには、コンピュータ認識技術を利用した自動操縦装置の使用が義務付けられている。

 大会優勝賞金は5万ドル。DJIのフランク・ワン(Frank Wang)CEOは、技術とエンターテインメントがひとつになることで技術の発展を促すとし、また有能なエンジニアが発明家や企業家に成長する機会になればとイベントに期待を寄せている。なお、イベントに出場した学生のうち、有能な人材はDJIにエンジニアとして雇用してもらえるというオプションも付いている。