空飛ぶロボットタクシー「エアミュール」飛行実験に成功

ロボティア編集部2016年11月21日(月曜日)

 数年前まで、空を飛びまわるロボットタクシー「エアミュール(Air Mule)」という構想は、猜疑の目を向けられていた。戦場に向かい、パイロットや乗務員を危険にさらすことなく移送する。素晴らしい発想ではあるものの、技術的に現実は難しいとされていたからだ。

 しかし、ポピュラーサイエンスなど海外メディアは11月16日、そのエアミュール構想が現実になったと報じた。イスラエルのエアミュール開発企業・アーバンエアロノーティックス(Urban Aeronautics)」は、今年の1月の初フライトに続き完全自律飛行にも成功したと発表した。名前もエアミュールから、海辺を飛びまわる鵜を意味する「コモラント(Cormorant)」に変更した。

 コモラントはテスト飛行で、駐車場付近の地域を約2分間、決められた経路に沿って飛行。若干の揺れはあったものの、エラーは何もなかったと報じられている。また、着陸はほぼ完ぺきに行われた。

 アーバンエアロノーティックスによれば、コモラントの飛行制御システムは非常に早い段階で着陸を決定する。飛行制御の決定は、エアミュールの飛行管理システムによってチェックされるのだが、これは一般的な航空機で機長がパイロットを監督するものと同様の仕組みだ。着陸などを決定は、レーザー高度計、慣性センサー、電子光学ペイロードカメラをはじめとする一連のセンサー情報に依る。

 ポピュラーサイエンスは、他の無人航空機もこれらセンサーの一部を組み合わせはしているものの、エアミュールのように機体の中にローターを入れるユニークなデザインは珍しいと説明している。

 コンパクトでユニークなデザインの航空機が適切に無人飛行することは、決して容易ではない。しかし、アーバンエアロノーティックスが開発したコモラントは、着々とその性能を上げている。今後、都市の中で自由に飛び回る自律型飛行ロボット=次世代のモビリティの可能性を垣間見せてくれているようだ。

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