中国と台湾の空港でトラブルが相次いでいる。飛行制限区域に進入したドローンが、その理由だ。中国・雲南省昆明市にある長水国際空港には、2月3~4日にかけ、ドローンが4、5回出没。空港と公安当局が調査に乗り出している。空港側はドローンを飛ばしている人物を発見・通報すれば、約1000元(約1.7万円)の懸賞金を支給することにもした。
一方、2月2日には四川省綿陽市の南郊空港付近にもドローンが出現。最低でも航空機5便の離陸が遅れる騒ぎが起きている。3日には、広東省・深圳空港にもドローンが飛来。離着陸中の旅客機3便が、管制塔から指示を受け緊急措置を取った。なお2016年11月には、浙江省杭州市・簫山国際空港から着陸する航空機をドローンで撮影し、インターネットに動画を掲載した男性が公安の調査を受けている。
2月6日には、台湾・松山空港の管制区域内にドローン一台が進入し、約55分間にわたり離着陸が禁止された。軍用機一台を含む、航空機6便が遅れる事故が発生している。
中国は他国と同様に、空港付近でのドローン飛行を禁止している。空港の半径15㎞の以内でドローンを飛ばした場合、10万元(約17万円)の罰金が科せられ、最大15日間の拘禁を受ける。
中国メディアは、中国の空港がドローンに苦労させるのは、ドローンブームが理由だと報じている。中国は世界の民間ドローンの約70%を生産しており、世界1位のドローンメーカーDJIも同国企業である。中国に普及しているドローン台数は、約2万台と推定されている。
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