ソフトウェメーカーが性能を誇張する「AIウォッシング」急増…調査企業が警鐘

ソフトウェメーカーが性能を誇張する「AIウォッシング」急増…調査企業が警鐘


Posted date:2017.07.26


Photo by gartner.com


 ソフトウェアメーカーが、昨今の人工知能(以下、AI)ブームを利用。自社製品に搭載されたAIの範囲や能力を、誇張する傾向が確認されはじめている。

 調査企業・ガートナーは、技術の成長と衰退を測定するハイプサイクル(Hype Cycle)という枠で、製品の過大マーケティングを追跡している。そこで確認が取れた誇張されたAI関連のマーケティングを「AIウォッシング(AI Washing)と呼んでいる。環境にやさしい製品を誇張する「グリーンウォッシング(Green Washing)」や、クラウド対応機能を誇張した「クラウドウォッシング(Cloud Washing)」に準じる呼び方だ。

 2016年1月、AIという用語は「gatner.com」の検索語順位100位にも入らなかった。しかし、2017年5月には7位に浮上。短期間で急上昇を見せている。そのような流れのなか、1000社以上のメーカーが自社製品にAIを採用していると主張するものの、その多くは「無批判にAI印を付けている」と、ガートナーは指摘している。加えて、ガートナーは、2020年までにAIがほぼすべての新型ソフトウェア製品、およびサービスの隅々に染み込むと予想している。

 ガートナーのリサーチ担当副社長ジム・ヘア(Jim Hare)氏は、AIのハイプサイクルが加速するなか、多くのソフトウェアベンダーがその巨大なゴールドラッシュの流れに沿いながら、自社の株式を主張する方法を探しているとしつつ、「AIには期待される可能性もあるが、残念ながらほとんど業者が需要や潜在的な用法、ビジネス的価値を把握していない。AIベースの製品をつくって宣伝することに重点を置いている」と厳しく批判した。

 現在のAIベースの製品は「ほとんど誇張されたもの」というのがガートナー側の主張だ。多くのソフトウェア企業がAIと呼ぶそれは、ただ自動化に資するだけで知能的なものではない。そのようにAIウォッシングが広範囲に及ぶことで、AI技術に対する信頼が損なわれ、技術投資に悪影響が及んでいるといもいう。

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参照
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