犬インフルエンザ除去に「殺菌ロボット」投入...米フロリダ州

ロボティア編集部2017年8月15日(火曜日)

 ここ最近、米国南部地域では「犬インフルエンザ(Dog Influenza)」が流行しているという。この病気に感染した犬は、高熱、咳、鼻水、食欲低下などの症状を発症する。犬インフルエンザの影響で、フロリダ州では犬美容管理センターや宿泊施設など、少なくとも4箇所以上が閉鎖になるという事態が起きた。またそれら以外にも、およそ30ヶ所の施設が感染を疑われている状況だ。

 それら閉鎖された施設のうちのひとつ「Woof Orlando」では、とあるロボットが活躍している。Xenex社製の「殺菌ロボット」だ。同ロボットは紫外線を発して病原体を除去する製品。これまで主に病院に供給されてきたが、今回、犬インフルエンザを撲滅するために閉鎖された施設に投入されることになった。

 同社のライアン・ブリッジス(Ryan Bridges)氏は、現地メディアの取材に答え「2014年にエボラウイルスが猛威を振るったとき、ダラスに殺菌ロボットを派遣しエボラ患者の部屋を消毒した経験がある」と言及している。これは、伝染病の拡散防止に殺菌ロボットが威力を発揮した実例があるというものだ。

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 現在、閉鎖されているWoof Orlandoは、消毒作業を完了した後に再オープンする予定だという。Woof Orlandoのオーナーであるミッシェル・オールズ(Michelle Olds)氏は、「売り場を再オープンする際には、すべての犬と所有者を対象に病原体の再感染を防ぐための事前スクリーニングを行う予定」としている。

 病原菌やウィルスが蔓延してしまったエリアは、高所や狭地などと同様に生身の人間が近寄り難い場所のひとつだ。作業をロボットが代替していくメリットは、他のどの環境よりも大きい。殺菌ロボットのさらなる性能向上に期待したい。

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