レイ・カーツワイル氏が「脳とネットが繋がる時代」を予言

ロボティア編集部2015年10月2日(金曜日)

「ナノボットを人間の脳に移植して脳とインターネットを接続させる時代が来る。そうなれば、人間が神のような超越的な知能を持つようになる」

ザ・ワールドポストは10月1日、人工知能研究の世界的権威であるレイ・カーツワイル氏が、カリフォルニアにあるシンギュラリティ大学の講演の際に話した言葉を引用した。レイ・カーツワイル氏は、ナノロボットを注入した人間の脳とクラウドを接続させると、記憶を保存することができ、その創造性と感性を拡大させることができると主張している。加えて2030年までに、人間は大脳新皮質に移植されたナノボットを使って、世界中のあらゆる物事と即座に接続できるようになるだろうと予測した。

またレイ・カーツワイル氏は、ナノロボットが人工知能の発達により、現実的なアバターを作るのに役立つだろうと主張。2030年には、ナノボットを生きている人間の脳に送り、失われた記憶を抽出することも可能になるだろうとも述べた。

ナノマシンを人間の体内に埋め込むというコンセプトは、SF作品の素材としても使用されてきた。現在では、昆虫や動物を使った実験段階にあり、今後、人間にも適用できるような技術に発展するか注目が集まっている。

もちろん、このような脳をロボットの力によって“拡張”する動きに反対論も少なくない。カリフォルニアサンディエゴ大学機械工学科のジェームズ・フレンド教授は、ザ・ワールドポストとのインタビューに答え、「人間の脳にナノロボットを注入するという行為が承認されるのはとても難しいだろう」と述べている。

その他にも世界の名だたる科学者や技術者、企業家たちは、人工知能の使用が増加している状況について不安視しており、今後の研究開発により厳格な規制を敷くように要求しはじめている。

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