人工知能の今後の重要キーワードは「相互作用」「理解」「交感」…韓国マーケティング企業が報告

ロボティア編集部2017年12月26日(火曜日)

韓国・ヒュンダイ自動車系列のマーケティング企業「INNOCEAN Worldwide(以下、INNOCEAN)」が、「人工知能から感性知能に」というレポートを発表した。分析を担当したのはINNOCEANのビッグデータ分析担当組織「デジタルコマンドセンター」。分析対象は、韓国内のポータルサイト、ブログ、カフェ、SNSコミュニティなど、AIと関連した48万件のソーシャルデータおよびキーワードだ。

レポートによれば、ユーザーはAIに対して「相互作用」、「理解」、「交感」などの側面からAIを体感したり、また機能として期待を寄せていることが分かった。

まず相互作用の観点では、ユーザーは人工知能を「先端技術」としてではなく、「対話やコミュニケーションなど相互作用」を行うためのプラットフォームとして認識していたことが明らかになった。関連キーワードとして多く出現したのは、「AIスピーカー」(4万5239件)、「会話」(8712件)、「疎通する」(コミュニケーションする、2096件)など。言い換えれば、ユーザーは人工知能を対話・意思疎通が可能な「友人」、もしくは生活に利便性を提供してくれる「補助者」として捉える向きがあるということになりそうだ。

一方、ユーザーは「理解」というキーワードも、AIの重要な要素として認識していた。背景に、映画や音楽など、自身の好みやニーズを正確に把握・推薦してくれるサービスが広がっているという実情がありそうだ。関連キーワードとしては、「通じる」(1万6923件)、「合う」(1万1675件)、「理解する」(6899件)など上位を占めた。

レポートは、今後はAIとの「親密な関係」が重要であると指摘した。ユーザーがAIを「感性的交感」の対象として認識しているからだ。レポートによれば、ユーザーはAIに「友人と対話している感じがする」「大変なことがあったり、いたずらしても受けいれてくれる」というような印象を感じているという。INNOCEANは、「心」(1万1346件)、「友人」(8519件)、「面白い」(7738件)などのキーワードも、人工知能の重要な関連ワードとして頻繁に登場したと強調している。

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