サービスロボット市場の50%が「家庭用AIアシスタント」...掃除用ロボットは約4割

ロボティア編集部2017年6月9日(金曜日)

 昨年、全世界で販売されたサービスロボットの47.4%が、家庭用AIアシスタント(音声認識型パーソナルアシスタントロボット)だったことが分かった。これは、6月8日に市場調査会社トレンドフォースが発表した内容だ。

 家庭用AIアシスタントには、「グーグルホーム」や「アマゾンエコー」、マイクロソフトが開発を進める「Invoke(インボーク)」などがある。

 家庭用AIアシスタントは人間の日常会話を理解し、家庭におけるさまざまなタスクを処理する。より具体的には、IoT家電製品の電源オン/オフ、音楽再生、ニュースの読み上げなどのタスクだ。数ある家庭用AIアシスタントのうち、人気が集中しているのがアマゾンエコー。昨年は、全世界で約520万台が売れたとされている。

 家庭用AIアシスタンに次いで販売の趨勢を占めたのが、ロボット掃除機だった。割合としては39.8%となる。つまり、サービスロボット分野においては、家庭用AIアシスタントとロボット掃除機が、全市場の約9割(87.2%)を占めるということになりそうだ。その他の市場シェアとしては、教育・娯楽・おもちゃ用ロボットが9.3%、家事用ロボットが3.1%、専門的な「サービスロボットが0.4%となっている。

 トレンドフォースは「いくつかの家庭用AIアシスタントが成功し、多くの大手IT企業およびスタートアップがロボット市場に参入している(中略)アマゾンは、エコーによってサービスロボット市場のメジャーメーカーとなった」と評価している。

 ヒューマノイド型のAIアシスタントも相次いで発売が続いている。メジャーなところでは、ホンダ「アシモ」やソフトバンク「ペッパー」などがある。それ以外にも、シャープ、日立、トヨタ、LG電子などが、AI搭載型ロボットを開発中だ。

「アマゾンの場合、エコーの販売が好調なだけでなく、類似製品を販売する企業が同社の人工知能『アレクサ』を採用しており、その恩恵を受けている」(トレンドフォース)

 なおアレクサは、LG電子やレノボのスマートアシスタントにも採用されている。

■関連記事
-Googleアシスタントvs. Amazonアレクサ…訛りを正確に理解できたのはどっち!?
-LINEなどの会話から人工知能が予定管理…AIアプリ・C.VIEW
-マイクロソフトの相次ぐ買収劇、狙いはAIアシスタントの強化か
-サムスンがAIプラットフォーム企業VIV Labs買収…競争力強化へ
-サムスン「ギャラクシーS8」搭載予定のAIアシスタント・Bixbyとは

photo by flickr