日韓で「ロボットバリスタ」続々出現…飲食業の自動化はカフェから始まる!?

ロボティア編集部2018年2月1日(木曜日)

旅行代理店大手HISが、無人コーヒーショップ「変なカフェ」を渋谷でオープンすることが伝えられた。変なカフェでは、ロボット(プラットフォーム名:バクスター)がバリスタの役割を果たし、顧客にコーヒーを振る舞うという。

朝日新聞などが報じたところによれば、自販機でチケットを購入後、そこに書かれたQRコードをロボットに提示すれば自動でコーヒーを注いでくれるという。その時、ロボットは「あなたよりもっとおいしくコーヒーをいれます」など、顧客とコミュニケーションも図る。カフェのメニューは7つで、1杯つくるのに2~4分の時間が必要とのこと。価格は300円台など、一般のコーヒーショップと比べてそれほど高くも安くもない金額が設定されている。

ロボットがサービスしてくれる無人カフェは、世界的に増えていく兆候を見せている。例えば、韓国では決済企業・ダナルが運営するコーヒー専門店「タルコムコーヒー」が、1月20日にロボットカフェ「ビート(b;eat)」を紹介するショーケースを開催している。

ビートは約2坪のスペースに設置可能なバリスタロボット「ルーシー」と、モバイル注文&決済システムを組み合わせたカフェとなる。タルコムコーヒー側は、「ルーシーは14種類の飲み物をつくることができ、1時間に90杯の飲み物を提供することができる」と説明している。またタルコムコーヒーは、ルーシーをリース方式で仕入れカフェを開けば、創業費用を大幅に削減できると強調している。利用費用(30%前払い・48ヶ月運用基準)は、月額20万円ほどだ。

タルコムコーヒーのチ・ソンウォン代表は「低コストで高効率を得るために設計された。また占有スペースが少ないので家賃も減る(中略)ロボット管理者が一日一回訪問すれば管理可能で、売上比で高い利益をもたらすことができる」と述べている。

ロボットカフェ・ビートは、18日に開場した仁川国際空港第2ターミナルのIT展示館2箇所で初めてオープンしている。なお仁川空港店でのオープン後、ルーシーの購入予約は30件を超えたそうだ。

無人コーヒーショップの登場は、サービス業にロボットを導入すること、すなわち自動化の成果を計る試金石になるかもしれない。というのも、韓国人は年間428杯のコーヒーを飲むという統計があり、街中にコーヒーショップがある。他の国の人々にしても、コーヒーショップの利用頻度は他のサービス業の中でも高いことが考えられるからだ。サービス業に自動化の波が訪れることについて、ホスピタリティーなどを理由に人間に分があり、「ロボットにはまだ無理」という論調も少なくない。が、それも実際に店舗でロボットが稼働してみないと分からない状況にある。いずれにせよ、変なカフェやビートがどのような反響を呼ぶかは、既存のコーヒーショップ経営者、サービス業従事者にとっても見逃せない話題となりそうだ。

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